自己愛性パーソナリティー障害の、毒親。

あなたの親が毒親だったら、自己愛性パーソナリティー障害という人格障害の一種かもしれません。
この記事では母親に絞って書きました。
病気だと理解できたら、毒親をもつ毒親そだちはきっと少しは気持ちが楽になるはずです。

はじめに、おおまかな全体像。

“正常な”自尊心がない

自己愛性パーソナリティー障害の人だったら自己愛が強いから、自尊心も強いんじゃないの?と考えるかもしれませんがそれは違います。

まず劣等感が根底にあります。

それを補うように、根拠のない優越感を抱いています。

そして、その根拠のない優越感を裏付けるようにして、名誉や物質を手に入れようとします。

ですがいちどヒステリーを起こすと、悪意で傷つけようとしてきます。

なぜそのようにしてくるのでしょうか。

それは正常な自尊心がないからに他なりません。

ヒステリーを起こす要因はひとそれぞれでしょうが、自尊心が危機に瀕したときに彼女たちは怒り狂うとわたしは感じています。

自尊心が高い人は自分のことも他人のことも傷つけません。

そもそも他人の言葉で、いちいち傷ついたりはしないのです。

また、悪意をもって人を傷つけることができるのは、後天的に共感能力が低下しているためです。

彼女たちがヒステリーを起こしたとき、相手を考えることができない状態にあります。

自分のことで精一杯。

自尊心が脆いのです。

弱いものほどよく吠えるとは、このことです。

彼女たちが吐く言葉は論理的に聞こえることもあります。しかし大概は理不尽です。

むき出しの感情に圧倒されてしまうと反論できませんが、よく聞くと理不尽な責め方しかしていません。

まあ、反論できたとしても火に油をそそぐだけなのですが…。

もしかすれば彼女たちは言葉の技術に関しては人並み以上のものを持っているかもしれませんね。
これを読み、自分の親が「自己愛性パーソナリティー障害かも」と思ったとしても自分で親を直そうとしてはいけません。
しかし気付くことは重要です。
では、自己愛性パーソナリティー障害の人が母になるとどうなるのでしょうか。

自己愛性パーソナリティー障害の母親

カオナシのようになる
「千と千尋の神隠し」で千を追い回すカオナシですが、あのカオナシは自己愛性パーソナリティー障害の人のようだと言われています。

自分の思い通りにするために「」で解決しようとしてきます。

あなたがそれらを何もかも受けとるならば、「お前にたくさん与えてやったのに」というふうに後から責められます。

だから自己愛性パーソナリティー障害をもつ親を持つ子からすれば、大きくなるまではどうしても身体的な面でも金銭的な面でも世話をしてもらう必要があるので、そのようにして責められたら逃げ場がありません。

このようにして親子の共依存関係ができあがってしまうのです。

毒親から支配されることなく生き延びられる子もいますが、子供はやはり純粋なのでそのような支配の中に自分の意義をみいだしてしまって、支配構造がうまれ、互いに互いを悪い意味で必要としてしまう共依存の沼に嵌りかねないのです。

わたしは毒親育ちでした。だからこそ、その子たちの気持ちがよくわかります。支配されやすい毒親育ちの特徴についても、これから記事にしていきたいと考えております。

自己愛性パーソナリティー障害の要因

どうして彼女たちは自己愛性パーソナリティー障害になってしまうのでしょうか。わかりやすくまとめた記事がありました。
どうして自己愛性パーソナリティ障害になったのか
サイコパスは先天的なものと言われていますが、自己愛性パーソナリティ障害は後天的な障害と言われています。では、自己愛性パーソナリティ障害の特徴が見られる親は、どうしてそのような問題を抱えることになったのでしょうか?
親の生い立ちを知っていますか?親のその親、つまりあなたの祖母、祖父と親の関係はどうですか?自己愛性パーソナリティ障害は、このサイトでも何度か指摘しているように、心の底では大きな劣等感、自己嫌悪を抱えています。つまり本人は「自分は特別扱いされるはずだ」「特別な特権や才能がある」と思い込んでいますが、実際にはそのようなことはありません。その大きなギャップが葛藤となり自己嫌悪となっています。そのような歪んだ自己愛を形成してしまうには何らかの理由や原因があります。親も毒親に育てられているケースも多いのです。
スピリチュアルにのめり込みやすい?

自己愛性パーソナリティー障害の最大の特徴は何かといえば、やはり大前提として「劣等感」と「自己否定感」を抱えていることです。

それがどうして「自分は特別扱いされるはずだ」という強い思い込みに繋がり大きなギャップが生まれてしまうのでしょう。

過去の出来事などいろいろ関係してくるのだと思いますが、わたしはそうなる原因のひとつにカルト宗教があると思います。

母はハッキリ診断されたわけではありませんが、恐らく自己愛性人格障害です。母は某カルト宗教やスピリチュアルの思想にどっぷりと浸かっていました。

思うに、母の強い「劣等感」と「自己否定感」を埋めてくれていたのがスピリチュアルやカルト宗教だったと思います。

だから、おかしく「自己愛」が自尊心を伴うことなく膨れ上がってしまったのでしょう。

しかしハマってしまう理由もわかります。わたしがそうでした。

スピリチュアルは絶妙な答え与えてくれ、ことば巧みに自己肯定感を与えようとします。

「あなたは “ 魂レベルが高い ” 宇宙人だからこの世に馴染めないのです。」とか「あなたが繊細なのはクリスタルチルドレンだからなのです」とか「それはあなたの前世から積み上げられてきたカルマが全ての原因です」とか。

自尊心の欠けた、その深く大きい穴にピタリと入ってしまうのです。

それが真実であろうが嘘であろうが関係なしに。

もしくは間違っているのに正しいのだと正当化して自分を理想化してしまっているのかも分からないですが、それで得られた自己肯定感は本物ではありません。
スピリチュアルは人柄や人格をよく知りもしないのに包み込むように断定してくるのですから、パーソナリティー障害の人にとっても、その周りの人にとっても迷惑極まりません。
スピリチュアルから欲しい答えを得ることは決してできません。
スピリチュアルの洗脳から解かれるためには、スピリチュアルの起源が何なのか、また洗脳することでお金をむしりとっているだけなのだという事実を知ることも大切です。それについても後ほど記事にしたいと考えています。
受け継がれていく悪循環
“親も毒親に育てられているケースも多いのです”とあったように家庭ごとで悪循環が作られています。その悪循環は親から子へと受け継がれてしまうためです。
親は、自分に向けていた「劣等感」や「自己否定感」の矛先を知らず知らずのうちに子供にも向けてしまい、子供のなかにもそれらのネガティブな感情が生まれ、気がつけば手がつけられないほど大きくなっているのです。
わたしの家庭では祖母は優しいのですが、言葉の節ぶしでやはり母と似ているなと感じることもあります。やはりそこは祖母と孫という関係もあるのでしょう。孫だから可愛がれるのかもしれません。もしかすれば、母は祖母に冷たくされていたかもしれません。
それは私にはわかりませんが、母と祖母が犬猿の仲であり、母は自分から歩み寄るものの、結局また(自分が傷ついたと言いながら)噛み付いて傷つけて突き放すのです。ほんとうにそれの繰り返しです。
自己愛性パーソナリティー障害の親とうまくやれるか。
それは難しいかもしれません。
できるだけ接触機会を減らす
自己愛性パーソナリティ障害者との対処法は、とにかくこれにつきます。相手は事故中心的でずる賢いです。話も自慢話が多く、長く会話をすると疲れ切ってしまうでしょう。なので、できるだけ接触機会を減らしてください。他人ならまだいいですが、親ともなると厄介ですが、できることとできないことをはっきりさせて、無理して何かをしようと思わないでください。「親不孝者」などと耳に痛いことを言ってくることもありますが、スルーするしかありませんし、そのような暴言を吐く機会を与えないほど接触機会を減らすように考えることも大切です。
友好的な関係を結ぶことはできるのか
これは大変に難しい問題ですが、自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、心の中に葛藤を抱えており、安心感を感じていません。彼らからすると、彼らの周りは自分を認めてくれない人だらけに囲まれており、自分で自分を愛せていません。このような人たちに、安全で安心な場を与えてあげられると、本人たちは穏やかになることがあります。しかしこれは、彼らの要求を聞いてあげると言うことではありません。彼らと関わらなければいけない場合は、できるだけ穏やかな気持ちで、笑顔で接します。あならが不機嫌だったり疲れていると、相手は「疲れているのかな?」という健全な発想をせずに「自分と会っているのにその態度はなんだ」と歪んだ自己愛で攻撃してくる可能性がありますので、あなたのコンディションがいい時に接することです。
しかし、このような親は日本では多いと言われています。

だからこそ、毒親育ちの人々がこの悪循環を断ち切る必要があります。

子供が同じ絵本を何度も何度も繰り返し読むのはそこに安心感を覚えているからです。感情の起伏が激しかったり態度が気まぐれだったりすると子供に不安を与えてしまいます。その子は人の顔色ばかり伺うようになってしまいます。

また、スピリチュアルやカルト宗教の思想にはまっているならば即刻やめましょう。自己愛性パーソナリティー障害にますます拍車がかかってしまいます。

毒親育ちもしかり。毒親育ちもまた自尊心が低い傾向あるのでスピリチュアルにハマりやすいです。

自己否定の心は解決されないということだけでもわかっていただきたいです。

「自己愛性パーソナリティー障害の、毒親。」に6件のコメントがあります

  1. こんにちは 
    私の場合、メインは親の問題であったのにもかかわらず全ては自分の問題だと思い込んでいましたので気づくのがだいぶ遅くなってしまいました。
    こちらを読まさせていただき、私と同じ考えをお持ちだなと共感したことと、よくここまで冷静に自己分析までされていると思ってコメントをさせていただきました。
    この内容、話してもわからない方がほとんどで理解してもらえる場所が少ないので苦しまれているのではないかなとも思っております。
    普通の感覚があると「消えたい」と思うはずですものね。
    手探り状態のまま現在も生活している私ですが、少し勇気づけられました。
    ありがとうございます。

    1. ちゃんめ

      コメントありがとうございます。
      わたしもそうでした。いつも自分が悪いと感じ、自分を責めるのが癖になっていました。悪い癖です。
      この手の問題は、ほんとうに気付きにくいから知らないうちに心を病ませてしまうし、しかも相談できる人はなかなかいません。
      親はもっと分かってくれないから、とても苦しい思いをするしかありませんでした。
      親も、これから親になる人も、もっと知ってほしいです。
      共感してもらえて嬉しいです。一緒にがんばっていきましょう。よかったらmikanさんの体験など、ご意見ください。

  2. パスママ

    36才の息子が
    自己愛性パーソナリティ障害と 精神科医師から聞かされたのが3ヶ月前。それからは、本やネットで情報を集め 私のせいとどうにもならない毎日を過ごしています。

    ちゃんめさんのブログを拝見し

    わたし私が自己愛性パーソナリティ障害だと確信しました

    助けて下さい。

    1. ちゃんめ

      コメントありがとうございます。

      初めに、わたしは特に専門的な技術や知識を持ち合わせてはおらず、この記事は自分の経験に基づいたものです。そのためアドバイスも憶測の域になるのですが、その点はご理解頂けたらと思います。
      自己愛性人格障害を治療するためには恐らく、長い時間と忍耐力が必要になると思います。正直なところ、わたし自身も自己愛性人格障害なところがあったと今では思います。
      パスママさんはこの記事を読んで自分が自己愛性人格障害だと感じたとありますが、昔の私だったら自分が人格障害だなんて思いもしなかったはずです。その点、パスママさんは気づくことができたのですから、それだけでも大きな一歩なのではないでしょうか。
      人格を治すためにはやはり、自分自身を知ることがカギになると思います。というのも、ヒステリーになったときに何故ヒステリーを起こしたのか考えたり、抑うつ的になったときなぜこんなにも落ち込んでいるのか理由を探したりすることで、少しずつ自分の感じ方、考え方の癖を知るようになって、自分の人格の歪んでいるところに気づけるからです。
      また共感力、言い換えれば心の知能指数(EQ)を高めることが重要だと個人的には思っています。人を貶めようとして悪口を言うときに自制したり、どんなときも相手の感情や考えを慮って思いやることを忘れないようにすることを習慣化していくことが大事なのではないでしょうか。
      しかしこれが一番難しいといっても過言ではありません。周囲に合わせて、好き勝手に悪口を言い、自分の利益になるように動き、ある意味「世渡り上手」に生きる方が楽だし、自分のためになることのほうが多いからです。
      正直なところ、自己愛性人格障害のグレーゾーンにいる人なんて、世の中にはわんさかいると思っています。
      あとは、パスママさんがどのような考えの軸を持つか、です。結局のところ、利己主義を貫くのか、利他的に生きるのか、根本的にはこの2沢のどちらかになるのかもしれません。ちなみにわたし自身はどちらかというとこのどちらでもなく「真理に生きたい」と思っています。個人的な価値観ではありますが。
      息子さんが自己愛性人格障害と診断されたとのことですが、病院の方で治療されたり、対処療法としてSSRIなどの薬が処方されているかもしれません。
      パスママさん自身が息子さんに対して大きな責任感を感じているかもしれませんが、人格障害になっている以上、パスママさんはパスママさん、息子さんは息子さん、としっかり分けて考えるべきだと思います。パスママさんの人格が、息子さんの人格に悪影響を与えた可能性はあるのかもしれませんが、自己愛性人格障害は他人がどうこうして解決するものではありません。自分で自分の歪みを修正するより根本的な治療は望めません。

      とんでもなく長くなってしまいましたが、パスママさんの参考になれば嬉しいです。

      1. パスママ

        長いコメントありがとうございました。

        私は、他人に だいたいがマナー ルールを守らない人に
        我慢をしていますが 次第に切れて、失礼な発言をしてしまいます

        ここ数年 他人と関わらないよう、しています。
        大きいセラピー犬がいるため 孤独にはなりません

        が、自分がやはり皆と違っていると認識するまで、どれだけまわり回りの人間を言葉で傷つけてきたか、息子を犠牲にしたかくやみ悔やみきれません。

        今年春から数回受けたカウンセリングで、姑が自己愛性パーソナリティ障害とカウンセラーが私の話から判断しました。亡くなりましたが。
        経済的な自慢ばかりする人でしたが知り合い
        取り巻きは大勢いました。一日3回近所の喫茶店に行き ほらふき 人の噂話にはなをさかせていました。

  3. パスママ

    ごめんなさい。スマホでやっているので 連続性がなく申し訳ありません。

    病院は鬱でかかりました。自己愛性パーソナリティ障害は違う病院受診を勧められました。

    自己愛性パーソナリティ障害で話ができた方 初めてで返事まで頂き うれしいです

    岡田先生 市橋先生の本をバイブルのようにしていますが 一方通行で 闇の中でした。いずれ どちらかのクリニックへ行こうと考えていました

    ありありがとうございました。

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